人見知り・恥ずかしがりで挨拶ができない子。無理に言わせず、育てていく関わり方
挨拶ができない、知らない人の前で固まる、親の後ろに隠れる。恥ずかしがり屋な子の気質の考え方、挨拶を促す工夫、避けたい対応、相談の目安を解説します。

「『こんにちは』と言えず、親の後ろに隠れてしまう」「近所の人に、『挨拶は?』と促しても、固まってしまう」。恥ずかしがりな子の挨拶は、保護者にとって、ついヒヤヒヤする場面です。この記事では、無理に言わせずに、育てていく関わり方を紹介します。
恥ずかしがりは、気質のひとつ
人見知りや恥ずかしがりは、悪いことではなく、その子の気質のひとつです。
- 新しい人や場所に、慎重に慣れていく
- よく観察してから、動き出す
- 慣れると、本来の姿を見せてくれる
慎重な子は、周りをよく見て、状況を理解する力が高いとも言われます。「内気だから困る」ではなく、「慎重で、じっくり慣れるタイプ」と捉えてみましょう。
挨拶ができない理由
- 知らない人に対する、緊張や不安がある
- 何をどう言えばいいのか、分からない
- 声を出すこと自体が、恥ずかしい
- 親に、「言いなさい」と言われて、かえって固まる
- 家では話せるが、外ではうまく切り替えられない
「言えない」のであって、「言わない」と決めているわけではない、ということが、多くあります。
挨拶を促す工夫
まず、親が手本を見せる
親が、笑顔で、気持ちよく挨拶する姿を、日頃から見せます。子どもは、見て学びます。
事前に伝えておく
出かける前に、「これから、〇〇さんに会うよ。『こんにちは』って言ってみようか」と、場面を予告します。見通しがあると、安心しやすくなります。
家で、練習する
人形やぬいぐるみを相手に、挨拶ごっこをします。「おはよう」「ありがとう」「ごちそうさま」など、場面ごとに、言葉に触れる機会を増やします。
言葉以外でもOKにする
最初から、声を出さなくても、次のような方法でも、立派な挨拶です。
- 手を振る
- ぺこりとお辞儀をする
- 笑顔でうなずく
できる形から始めて、少しずつ、声に出す形へ進みます。
できたときは、さりげなく認める
その場で大きく褒めると、かえって恥ずかしがる子もいます。後から、「さっきの『ありがとう』、うれしかったよ」と、さりげなく伝えます。
避けたい対応
- 「ちゃんと挨拶しなさい」と、その場で強く言う
- 「恥ずかしがり屋で、すみません」と、本人の前で話す(レッテルになります)
- 他の子と比べる
- 大人の前で、無理やり言わせる
親が、周囲に気を遣って、焦る気持ちはよく分かります。それでも、子どもの前では、「大丈夫だよ」という姿勢を、大切にしましょう。
慣れるための、小さなステップ
- 少人数の、顔なじみの人と、会う機会を作る
- 公園や児童館など、少しずつ、人のいる場所に行く経験を積む
- 初めての場所では、親がそばにいて、安心できる時間を作る
- 慣れるまでの時間を、待つ
「焦らず、待つ」ことが、いちばんの近道です。
相談を考える目安
次のような様子があれば、保健センターや小児科、園の先生に相談してみましょう。
- 家では普通に話せるのに、園など特定の場所では、1か月以上、全く話せない状態が続く
- 強い不安から、園や学校に行きたがらない
- 言葉の遅れや、ほかの発達の心配もある
- 親自身が、強い不安を感じている
よくある場面と声かけの例
近所の人に会って、親の後ろに隠れてしまった場合の例です。
「恥ずかしかったね」と、その場では、気持ちを受け止めます。家に帰ってから、「次は、手を振ってみようか」「お辞儀でも、大丈夫だよ」と、一緒に練習する機会を持ちます。
まとめ
恥ずかしがりは、悪いことではなく、慎重で、じっくり慣れるタイプという個性です。無理に言わせるのではなく、見本を見せ、できる形から少しずつ。その子のペースを、見守りましょう。
参考にした情報
- 保育所保育指針、幼稚園教育要領(人間関係に関する部分)
- 社会情動的スキル―学びに向かう力(OECD、ベネッセ教育総合研究所による紹介)
本記事は一般的な情報提供を目的としています。お子さまの発達について心配なことがあれば、小児科や自治体の相談窓口にご相談ください。
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