ParentCoach
発達を知る

おもちゃを貸せない・順番が待てない。「貸して」「どうぞ」を育てる関わり方

友だちにおもちゃを貸せない、取り合いになる、順番を守れない。2〜4歳の貸し借りが難しい理由と、無理に貸させない関わり方、順番を待つ練習を解説します。

約4分で読めます編集:ParentCoach 運営チーム
おもちゃのクマを、笑顔で渡し合う2人の幼児

「公園で、おもちゃを取り合ってけんかになる」「『貸してあげなさい』と言っても、貸さない」「ブランコの順番が待てない」。貸し借りや順番は、集団の中で、避けて通れない場面です。この記事では、貸し借りが難しい理由と、育てる関わり方を紹介します。

貸せないのは、自然なこと

2〜3歳ごろは、「自分のもの」という意識が、芽生える時期です。

  • 「これは、わたしの」という所有の意識が、強くなる
  • 相手の気持ちを、想像する力が、まだ育っていない
  • 「貸したら、戻ってこない」という見通しが、持てない
  • 自分の気持ちを、抑える力が、まだ弱い

貸せないのは、意地悪ではなく、発達の途中の、ごく自然な姿です。

無理に貸させない

親が、周りの目を気にして、「貸してあげなさい」と、強く言ってしまうことがあります。しかし、無理に貸させると、次のようなことが起こります。

  • 「貸すのは、嫌なこと」という経験になってしまう
  • 気持ちを分かってもらえず、感情が爆発する
  • 自分から貸したいという気持ちが、育ちにくくなる

大切なのは、「貸す」という行為を強制することではなく、「自分から貸してもいいな」と思える、気持ちを育てることです。

貸し借りを育てる関わり

気持ちを受け止める

「これ、大事なんだね」「まだ、使いたいんだね」と、まず気持ちを受け止めます。

「あとで」「終わったら」を、教える

「貸さない」でも「貸す」でもなく、「あとで貸す」という選択肢を教えます。

  • 「もうちょっと遊んだら、貸してあげようね」
  • 「使い終わったら、『どうぞ』って言おうね」

終わったら貸す、戻ってくる、という経験が、「貸しても大丈夫」という安心につながります。

言葉を教える

「かして」「どうぞ」「あとでね」「いいよ」「まだ使ってる」など、場面ごとの言葉を、親が代わりに言ってあげたり、一緒に言ったりします。

貸すお手本を見せる

親が、「ママにも、ちょっと貸してね」「ありがとう」と、やりとりを見せます。親子で、貸し借りごっこをして、経験を積みます。

取られた側の気持ちを、代弁する

「取られて、悲しかったね」と、取られた側の気持ちも代弁します。「貸して」と言われたときに、相手にも気持ちがあることを、少しずつ知っていきます。

順番を待つ力を育てる

見えるようにする

  • 並んでいる順番を、「〇〇ちゃんの次ね」と言葉で伝える
  • 砂時計やタイマーで、「これが終わったら、交代」と、待つ時間を見える化する
  • 数を数える(「10数えたら、交代ね」)

待っている間の過ごし方を考える

待つだけの時間は、長く感じます。「次は、何をしようか」「待っている間に、歌を歌おうか」と、気をそらしたり、待つ時間を楽しくしたりします。

待てたときは、認める

「待てたね、えらいね」と、できたことを具体的に認めます。

家で、順番ごっこをする

家族の中で、ゲームやおもちゃの順番を決めて、「順番にやるのは楽しい」という経験をします。

取り合いになったとき

  • 子ども同士が、怪我をしそうなときは、すぐに止める
  • どちらかを一方的に叱らず、双方の気持ちを聞く
  • 「どうしたいの?」「どうしたらいいかな?」と、一緒に考える
  • 相手の保護者がいる場合は、お互いに、焦らず、穏やかに対応する

家での工夫

  • 外出先に持っていくおもちゃは、「貸してもいいもの」と、「貸したくない大事なもの」に分ける
  • 貸したくない大事なおもちゃは、家に置いてくる
  • 同じおもちゃを、複数用意する(砂場セットなど)

相談の目安

  • 4〜5歳を過ぎても、貸し借りや、順番が極端に苦手で、日常生活や集団生活に支障がある
  • 乱暴な行動が、頻繁に続く
  • 他の発達の心配(言葉、こだわりなど)もある

園の先生や、保健センター、小児科で、相談できます。

よくある場面と声かけの例

公園で、友だちにおもちゃを貸せず、泣いてしまった場合の例です。

「これ、使いたいんだね」と気持ちを受け止めます。「もうちょっと遊んだら、『どうぞ』って言ってみようか。お母さんも、一緒に待っているね」と、「あとで貸す」ことを、提案します。

まとめ

貸し借りや順番は、一度で身につくものではありません。無理に貸させず、気持ちを受け止め、言葉と経験を重ねることで、少しずつ、育っていきます。

参考にした情報

本記事は一般的な情報提供を目的としています。お子さまの発達について心配なことがあれば、小児科や自治体の相談窓口にご相談ください。

#2歳#3歳#4歳#社会性#ルール#貸し借り#順番

ParentCoachなら、読んだ内容を今日の親子遊びにすぐ移せます。

  • お子さまの月齢に合わせた、今日のおすすめアクティビティ
  • やった記録で、できるようになったことが見える
  • パートナーとお子さまの記録を共有できる
アプリをはじめる

関連記事