掃除機・ドライヤー・花火の音を怖がる子へ。音に敏感な幼児の外出と家での工夫
掃除機やハンドドライヤー、花火、運動会のピストルの音を怖がって泣く。音に敏感な2〜6歳への声かけ、慣らし方、イヤーマフなどの使い方、相談の目安を解説します。

「掃除機をかけると泣いて逃げる」「デパートのハンドドライヤーの音で固まる」「花火大会に行ったのに、耳をふさいで帰りたがった」。大きな音を怖がる子は少なくありません。この記事では、音に敏感な子が何に困っているのかと、家庭や外出先でできる工夫を紹介します。
音が怖い・つらいのは、よくあること
幼児は、音の大きさや高さを自分で調整することができません。突然鳴る音や、どこから聞こえるのか分からない音は、不安を強く感じやすいとされています。
怖がりやすい音の例は、次のようなものです。
- 掃除機、ドライヤー、ミキサーなどの家電の音
- 駅やトイレのハンドドライヤー、水を流す音
- 花火、雷、運動会のピストル、発表会の拍手
- 風船が割れる音、クラクション、サイレン
「見えない・予測できない・止められない」音ほど、怖さが増します。怖がる気持ちを、わがままや甘えと決めつけないことが、対応の出発点です。
家庭でできる工夫
予告をして、止め方を教える
掃除機をかける前に、「これから掃除機をつけるよ。ぶーんって音がするよ」と先に伝えます。音が出る前に知っているだけで、驚きが小さくなる子は多いです。
子ども自身が、スイッチを押す・止める体験をすると、「自分で止められる」という安心につながります。
距離を取る、遊びに変える
- 子どもが別の部屋にいる時間帯に、掃除機をかける
- おもちゃの掃除機で、ぬいぐるみに「お掃除ごっこ」をする
- 音が出る様子を、遠くから一緒に見て、慣れていく
音を小さくする道具を使う
イヤーマフや、耳栓タイプの保護具は、音が大きい場面で使えます。家で短い時間、楽しい遊びの中でつけてみて、慣らしてから外出で使うと、嫌がりにくくなります。耳栓タイプは、小さな子では誤飲や耳への負担が心配なため、使う場合は子ども用の製品を選び、大人がそばで見守ってください。
外出先での工夫
- 公共のトイレでは、ハンドドライヤーが鳴る前に、手をふいて先に出る。ペーパータオルがあれば、それを使う
- 花火大会は、会場から離れた場所で、小さい音から体験する
- 運動会のピストルは、事前に園に「音が苦手」と伝え、スタートの合図を耳元で予告してもらえないか相談する
- 発表会や行事は、出口に近い席を選ぶと、つらくなったときに外に出やすい
声かけの例
ドライヤーの音で泣いてしまった場面です。
「びっくりしたね。大きな音だったね」と、まず気持ちを受け止めます。「ここでやめようか。ふわふわのタオルでふこうね」と、無理に続けない選択肢を示します。落ち着いたら、「ドライヤーは、風だけが出るんだよ。ママの手に当ててみようか」と、一緒に確かめます。
「そんなの怖くないよ」「泣かないの」と否定すると、怖さを伝えにくくなります。
少しずつ慣らすには
- 小さい音から始める(遠くから、短い時間、親が一緒に)
- 音の正体を、見て、触って、確かめる(家電の電源を入れたまま触らせるのは避けて、安全に配慮する)
- 怖がらずにできたら、「聞こえたね。ちゃんと見られたね」と、できたことを言葉にする
- 嫌がる日は休んで、数日後にもう一度試す
慣れるまでの期間には個人差があります。「いつまでに克服させる」と決めず、困る場面を減らすことを目標にしてください。
相談の目安
- 音に反応して、日常生活(食事、睡眠、外出)が大きく妨げられている
- 耳をふさいで、強いパニックが長く続く
- 音以外にも、感触や光、においなど、複数の刺激への反応が強く、園や家庭で困っている
- 呼んでも振り向かない、音への反応が少ないなど、聞こえ方が気になる
小児科、耳鼻咽喉科、自治体の保健センターや、子育て相談窓口に相談してください。怖がる音が多い場合は、怖がりな子への接し方も参考になります。
まとめ
音が怖いのは、感じ方の個人差で、わがままではありません。予告する、距離を取る、道具を使う、といった工夫で、困る場面は減らせます。慣らすときは、短く、小さな音から、本人のペースで進めましょう。
参考にした情報
本記事は一般的な情報提供を目的としています。お子さまの発達について心配なことがあれば、小児科や自治体の相談窓口にご相談ください。
よくある質問
- Q. ドライヤーの音を嫌がって、髪を乾かせません。どうすればよいですか?
- 風量を弱くする、顔から離して使う、タオルで水分を多めにふき取ってから短時間で終える、といった工夫があります。ぬれたままにしたくない季節は、先に好きな動画や歌を流して気をそらす方法も使えます。無理に押さえつけると嫌な記憶になりやすいため、短い時間で終えることを優先してください。
- Q. イヤーマフをつけると、周りの音が聞こえなくなって心配です。
- イヤーマフは音を小さくするもので、完全に遮るものではありません。花火大会や運動会など、音が大きい場面だけで使い、普段の生活では外していきます。使い始めは家で短時間つけて、慣れてから外出に使うと嫌がりにくくなります。
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