創造性・表現力を育てる8つのレベル。年齢別に、必要なもの・準備・やること・身につく力
創造性・表現力を、レベル1〜8まで一覧で解説。自由に表現する段階から、描く・作る・音楽・ごっこ遊び、計画して作品を仕上げて発表するまで、対象年齢の目安、必要なもの・準備、やること、身につく力をまとめました。

「絵を描いてくれない」「工作のアイデアが出ない」。創造性は、上手に作る力ではなく、「自分なりに表現してみる」経験から育ちます。ParentCoachの「創造性・表現力」では、この力を8つのレベルに分けて、自由な表現から、描く・作る・音楽・ごっこ遊び、そして作品の発表までを段階的に育てていきます。この記事では、レベルごとの対象年齢の目安、必要なものと準備、どんなことをすればよいか、そして身につく力を一覧で紹介します。
創造性・表現力は、どう育つ?
創造性は、次のような経験の積み重ねで育っていきます。
- 自由に触れる:正解のない素材や道具で、自由に遊ぶ
- 認められる:出来栄えより、「表現したこと」を認めてもらう
- 工夫する:素材や方法を変えて、試してみる
- 伝える・見せる:作品を人に見せて、感想をもらう
年齢はあくまで目安です
各レベルに示す年齢は、「未経験のお子さまに向いている時期」の目安で、これより早い・遅いからといって問題はありません。分かりやすいよう、1歳未満は月齢、1歳以上は0.5歳(半年)刻みの概算で表示しています。また、レベルは年齢に関係なく選べます。お子さまの興味に合うレベルから始めてみてください。
8つのレベル早見表
| レベル | テーマ | 対象年齢の目安 | 身につく中心の力 |
|---|---|---|---|
| 1 | 自由に表現する | 6か月〜2.5歳 | 自由に表現する力、想像する力 |
| 2 | 作品にする | 1.5〜3.5歳 | 作品を作る力、表現を人に伝える力 |
| 3 | 描く・作る | 2.5〜4.5歳 | 細かく描く力、いろいろな素材で作る力 |
| 4 | 音楽と体で表現する | 3〜5歳 | 音で表現する力、体で表現する力 |
| 5 | ごっこ遊びと構成 | 3.5〜5.5歳 | ごっこ遊び、構成を考える力 |
| 6 | 計画して作る | 4〜6歳 | 計画する力、道具を使いこなす力 |
| 7 | テーマで創作する | 4.5〜6.5歳 | テーマを表現する力、みんなで作る力 |
| 8 | 発表する | 5〜7.5歳 | 発表する力、振り返る力 |
各レベルの必要なもの・準備 早見表
| レベル | 必要なもの | 事前の準備 |
|---|---|---|
| 1 | 新聞紙・大きな紙、口に入っても安全な画材(水で落ちるクレヨン・絵の具)、身近な音の出る物(鍋・スプーン)、粘土(小麦粉粘土など) | 汚れてもよい場所に、シートを敷き、汚れてもよい服を着る |
| 2 | 画用紙・絵の具、スタンプに使える材料(スポンジ・野菜・型)、色紙、作品を飾る場所 | 作品を飾る場所(冷蔵庫・壁)を決めておく |
| 3 | クレヨン・色鉛筆、子ども用のはさみ・のり、折り紙、廃材(空き箱・トイレットペーパーの芯) | はさみやのりなど、道具の使い方を大人が見せる |
| 4 | 楽器(タンバリン・カスタネットなど)、音楽・歌、粘土、ダンス用の音楽 | 体を動かせるスペースを確保する |
| 5 | 段ボール・布・お面の材料、衣装・小道具になる物、人形・ぬいぐるみ | ごっこ遊びの設定(お店・病院・動物)を、子どもと一緒に決める |
| 6 | 設計メモ用の紙、はさみ・のり・テープ(子ども用)、毛糸・針(安全なもの) | 作る前に、絵で計画を描く時間をとる |
| 7 | 大きな紙・画用紙、廃材、音楽アプリ・楽器、立体作品用の箱や粘土 | テーマ(海・宇宙・森)を、子どもと一緒に決める |
| 8 | 作品を飾る展示スペース、スマートフォン・カメラ、発表会の招待状 | 発表する日と場所を決め、家族を招待する |
レベル1:自由に表現する(6か月〜2.5歳ごろ)
絵・音楽・体の動きなどで、自由に表現することを楽しむ段階です。
取り組むスキル:自由に表現する/想像して遊ぶ/感触遊びを楽しむ/音遊びを楽しむ
必要なもの・準備
- 新聞紙・大きな紙
- 口に入っても安全な画材(水で落ちるクレヨン・絵の具)
- 身近な音の出る物(鍋・スプーン)
- 粘土(小麦粉粘土など)
- 準備:汚れてもよい場所に、シートを敷き、汚れてもよい服を着る
やること
- 自由になぐり描きをしたり、絵の具に触れたりする
- 箱を車に見立てるなど、見立て遊びをする
- 粘土や水遊びで、感触を楽しむ
- 鍋やスプーンで、音遊びをする
身につく力:自由に表現する力、想像する力、感触を楽しむ力、音への興味
レベル2:作品にする(1.5〜3.5歳ごろ)
自分のアイデアを、形のある作品や発表にする段階です。
取り組むスキル:作品を作り上げる/表現を人に伝える/色を楽しむ/スタンプ・版遊び
必要なもの・準備
- 画用紙・絵の具
- スタンプに使える材料(スポンジ・野菜・型)
- 色紙
- 作品を飾る場所
- 準備:作品を飾る場所(冷蔵庫・壁)を決めておく
やること
- 描いた絵や作った物を、家に飾る
- 作ったものについて、「これはなに?」と聞いて話してもらう
- 好きな色を選んで、色遊びをする
- スタンプ遊び・版遊びをする
身につく力:作品を作る力、表現を人に伝える力、色の楽しさ、スタンプ・版遊び
レベル3:描く・作る(2.5〜4.5歳ごろ)
絵や工作で細部にこだわって表現する段階です。

取り組むスキル:細かく描く/いろいろな素材で作る/切って貼る/折り紙を楽しむ
必要なもの・準備
- クレヨン・色鉛筆
- 子ども用のはさみ・のり
- 折り紙
- 廃材(空き箱・トイレットペーパーの芯)
- 準備:はさみやのりなど、道具の使い方を大人が見せる
やること
- 顔や体のパーツなど、細かい部分も描く
- 空き箱などの廃材で、作りたい物を作る
- はさみで切って、のりで貼る
- 折り紙で、簡単な物を折る
身につく力:細かく描く力、いろいろな素材で作る力、切って貼る力、折り紙
レベル4:音楽と体で表現する(3〜5歳ごろ)
歌・楽器・ダンスで表現する段階です。
取り組むスキル:音で表現する/体で表現する/粘土で形を作る/歌で気持ちを表現する
必要なもの・準備
- 楽器(タンバリン・カスタネットなど)
- 音楽・歌
- 粘土
- ダンス用の音楽
- 準備:体を動かせるスペースを確保する
やること
- 好きな歌に合わせて、楽器を鳴らす
- 音楽に合わせて、体で表現する
- 粘土で、好きな形を作る
- うれしい・悲しい気持ちを、歌で表現する
身につく力:音で表現する力、体で表現する力、粘土で形を作る力、歌で気持ちを表現する力
レベル5:ごっこ遊びと構成(3.5〜5.5歳ごろ)
ストーリーや構成を考えて表現する段階です。
取り組むスキル:劇・ごっこ遊び/貼り絵・構成する/人形やお面で演じる/衣装・小道具を作る
必要なもの・準備
- 段ボール・布・お面の材料
- 衣装・小道具になる物
- 人形・ぬいぐるみ
- 準備:ごっこ遊びの設定(お店・病院・動物)を、子どもと一緒に決める
やること
- ごっこ遊びや、簡単な劇を楽しむ
- 貼り絵で、構成を考える
- 人形やお面で、演じる
- 衣装や小道具を作る
身につく力:ごっこ遊び、構成を考える力、演じる力、小道具を作る力
レベル6:計画して作る(4〜6歳ごろ)
作る前に計画し、道具を使いこなす段階です。
取り組むスキル:作品を計画する/道具を使いこなす/お話に絵をつける/編む・縫う
必要なもの・準備
- 設計メモ用の紙
- はさみ・のり・テープ(子ども用)
- 毛糸・針(安全なもの)
- 準備:作る前に、絵で計画を描く時間をとる
やること
- 何を作るか、絵で計画を描いてから作る
- はさみ・のり・テープなどを、上手に使う
- お話に、絵をつける
- 毛糸やフェルトで、編む・縫う
身につく力:計画する力、道具を使いこなす力、お話に絵をつける力、編む・縫う力
レベル7:テーマで創作する(4.5〜6.5歳ごろ)
テーマを決めて表現し、みんなで作る段階です。
取り組むスキル:テーマで作品を作る/みんなで作る/音楽を作る/立体作品・ジオラマを作る
必要なもの・準備
- 大きな紙・画用紙
- 廃材
- 音楽アプリ・楽器
- 立体作品用の箱や粘土
- 準備:テーマ(海・宇宙・森)を、子どもと一緒に決める
やること
- テーマを決めて、作品を作る
- みんなで、大きな作品を作る
- 簡単なメロディやリズムを作る
- 立体作品やジオラマを作る
身につく力:テーマを表現する力、みんなで作る力、音楽を作る力、立体的に表現する力
レベル8:発表する(5〜7.5歳ごろ)
作品を発表し、振り返る段階です。

取り組むスキル:作品を発表する/作品を振り返る/写真・動画で表現する/発表会を開く
必要なもの・準備
- 作品を飾る展示スペース
- スマートフォン・カメラ
- 発表会の招待状
- 準備:発表する日と場所を決め、家族を招待する
やること
- 作品を、家族の前で発表する
- 作品を振り返り、工夫した点を話す
- 写真や動画で、作品を表現する
- 家族向けの、小さな発表会を開く
身につく力:発表する力、振り返る力、写真・動画での表現、発表会を開く経験
関わり方のコツ
どのレベルでも共通する、親の関わり方のポイントは次のとおりです。
- 上手・下手を評価しない:「何を描いたの?」「どうやって作ったの?」と、興味を持って聞きます
- 手を出しすぎない:直したり、お手本を見せすぎたりすると、意欲が下がることがあります
- 作品を飾る:飾ってもらえる経験が、自信になります
ParentCoachでは、各スキルの達成の様子に合わせて、次に取り組むアクティビティを提案します。
安全に楽しむための注意点
- 画材は口に入れても安全なものを:低年齢のうちは、口に入れても安全とされる画材を選び、見守ってください
- 小麦粉粘土:小麦アレルギーのお子さまには使わないでください
- はさみ・針・のり・ホッチキス:使い方を伝え、大人が付き添いましょう。小さなパーツは誤飲にも注意してください
まとめ
創造性は、特別な才能ではなく、「自分なりに表現してみよう」という気持ちから育ちます。上手さより、楽しんで表現した経験を大切にしてください。お子さまの年齢に合ったレベルから、無理なく始められます。
参考にした情報
本記事は一般的な情報提供を目的としています。お子さまの年齢や様子に合わせ、必ず大人が付き添って取り組んでください。