3歳のバイリンガル教育:園生活で母語が弱くならないための家庭の役割
3歳は保育園・幼稚園が始まり、日本語の比重が大きくなる時期。家庭で母語(継承語)を維持する工夫、英語に触れる場の選び方、嫌がるときの対応、体験談を解説します。

「幼稚園に入ってから、英語を話さなくなった」。3歳は、保育園・幼稚園が始まり、子どもが過ごす言語環境が大きく変わる時期です。この記事では、3歳のバイリンガル教育で押さえたい、園生活との両立のコツと、家庭の役割を紹介します。
3歳の言葉の発達の目安
- 3語以上の文で、話せるようになる
- 「なぜ?」「どうして?」と質問することが増える
- 経験したことを、順序立てて話そうとする
- 友だちと、言葉でやりとりできるようになる
園生活が始まると、環境言語が強くなる
保育園・幼稚園では、日本語に触れる時間が一気に増えます。そのため、家庭で使っている言語(日本語以外の言語)が、使われにくくなることがあります。
日本語以外の言語を家庭で育てている場合、環境の言葉(日本語)が強くなるのは、自然な流れです。慌てず、家庭での関わりを工夫しましょう。
家庭の言語(継承語)を維持するコツ
- 家では、決めた言語で話しかける(子どもが日本語で返してきても、続ける)
- 子どもが日本語で話しても、責めたり、訂正しすぎたりしない
- 家族の会話の中で、その言語を自然に使う時間をつくる
- 絵本、歌、アニメなど、その言語に触れる楽しい機会を増やす
- 親戚や、同じ言語を話す友だちと、交流する場をつくる
日本語だけの家庭が、英語を取り入れる場合
- 英語の絵本の読み聞かせを、短時間でも続ける
- 英語の歌や、手遊びを、一緒に楽しむ
- 子ども向けの英語教室や、英語で遊べる場に、体験で行ってみる
- 「楽しい」と感じられることを、一番の基準にする
3歳は、英語が「勉強」ではなく「遊びや歌」として入りやすい時期です。ただし、無理に回数を増やすと、嫌がるきっかけにもなります。
3歳での、母語(日本語)の大切さ
日本語で育つ家庭でも、3歳は、母語でしっかり感情や考えを表現する力を育てる時期です。母語で考える力や語彙が育っていると、後で2つ目の言語を学ぶときにも、土台として役立つとされています。
英語に力を入れる場合でも、日本語での絵本の読み聞かせや、親子のおしゃべりの時間を、減らさないようにしましょう。
子どもが嫌がる・話さなくなったとき
- 無理に話させず、「聞いて理解している」ことを大切にする(理解は進んでいても、話さない時期がある)
- 保護者が、楽しそうにその言語を使う姿を見せる
- 好きなキャラクターや、遊びと結びつける
- 数週間〜数か月、じっくり様子を見る
体験談:よくあるエピソード
複数のご家庭でよく聞かれる体験をもとに構成した、一例です。
幼稚園に入ってから、それまで英語で返事をしていた子が、日本語でしか返事をしなくなりました。焦りましたが、私は英語で話しかけ続けました。半年ほどして、英語の絵本を読み聞かせているときに、突然、英語でストーリーを説明してくれました。「話さない時期があっても、ちゃんと聞いて、理解していたんだ」と実感しました。
まとめ
3歳のバイリンガル教育は、園生活が始まる中で、家庭での2言語の時間を、無理なく続けることが大切です。日本語も、英語も、楽しく触れられる環境づくりを心がけましょう。
参考にした情報
- 保育所保育指針解説(こども家庭庁)
- Bilingualism and language development in young children(学術研究のレビュー)
本記事は一般的な情報提供を目的としています。言葉の発達について心配なことがあれば、小児科や園にご相談ください。
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