話を聞かない・何度言っても動かない子。伝わる声かけと、聞こえや発達の確認
何度言っても動かない、呼んでも返事がない。2〜6歳の「聞いていない」ように見える理由、伝わる声かけのコツ、難聴など確認したいこと、相談の目安を解説します。

「何度言っても、聞いていない」「呼んでも、返事をしない」「指示を出しても、すぐ別のことを始める」。毎日のことだと、つい声が大きくなり、疲れてしまいます。この記事では、聞いていないように見える理由と、伝わる声かけのコツを紹介します。
「聞いていない」ように見える理由
幼児が指示に従わないのは、わざと無視しているとは限りません。
- 遊びなど、目の前のことに、夢中になっている
- 声は聞こえているが、自分に向けられたものと、気づいていない
- 言葉の意味や、指示の内容が、まだ理解できていない
- 一度に、たくさんのことを言われて、覚えきれない
- 「やりたくない」気持ちから、反応しない
- 体調や眠気、疲れなどで、集中できない
年齢が低いほど、ひとつのことに集中する力が強く、注意を切り替えるのが苦手です。
伝わる声かけのコツ
1. 近づいて、目を合わせる
遠くから呼ぶのではなく、そばまで行って、子どもの目線の高さで、名前を呼びます。目が合ってから、伝えます。
2. 短く、ひとつずつ伝える
「手を洗って、タオルで拭いて、お弁当を出して」のように、いくつも並べると、覚えきれません。
- 「手を洗おうね」と、ひとつだけ伝える
- 終わったら、次を伝える
3歳ごろまでは、ひとつの指示が基本です。4〜5歳ごろから、2つ、3つと、増やしていきます。
3. 具体的に、やることを伝える
「ちゃんとして」「きちんとしなさい」ではなく、「靴を、そろえてね」「おもちゃを、箱に入れてね」と、やることを、具体的に示します。
4. 「しない」より「する」で伝える
「走らないで」より、「歩こうね」。「散らかさないで」より、「箱に戻そうね」。何をすればよいかが、伝わりやすくなります。
5. 子どもが、理解できたか確認する
「おもちゃを、片づけようね。何をするんだっけ?」と、確認します。繰り返してもらうと、理解度が分かります。
6. 見える形で、伝える
絵カードや、ホワイトボード、写真など、見て分かる手がかりを使うと、伝わりやすくなります。朝の支度の流れなど、毎日のことは、絵で示すのが効果的です。
7. 声のトーンを、落とす
大きな声で叫ぶより、低めの落ち着いた声のほうが、かえって、子どもの注意を引きやすいことがあります。
動き出しやすくする工夫
- 遊びに夢中なときは、「あと5分で、ごはんだよ」と、予告する
- 「ごはんだよ、片づけて」ではなく、「ごはんの前に、ブロックを、ここに置こう」と、一緒に動く
- 楽しい要素(「競走だよ」「歌いながら」)を入れる
- できたら、「ありがとう」「助かったよ」と、認める
避けたい対応
- 大声で、何度も繰り返し、怒鳴る(慣れてしまい、効果が薄れます)
- 「なんで聞けないの」と、人格を責める
- 他の子と比べる
- 叱るばかりで、できたときに認めない
聞こえや発達の確認
呼んでも、全く反応しない場合や、聞き返しが多い場合は、聞こえの確認も大切です。
聞こえに関する、チェックポイント
- 後ろから呼んでも、振り向かないことが多い
- テレビの音を、大きくしたがる
- 聞き返しが、とても多い
- 風邪をひくたびに、聞こえにくそうな様子がある
- 発音が、不明瞭な部分がある
滲出性中耳炎などで、一時的に聞こえが悪くなっていることもあります。気になる場合は、耳鼻咽喉科で、相談してみましょう。
発達面で気になること
- 目が合いにくい、呼びかけに、ほとんど反応しない
- 言葉の理解が、年齢に比べて、遅いように感じる
- 強いこだわりや、落ち着きのなさが目立つ
必要に応じて、保健センターや、小児科の発達相談を利用しましょう。
相談の目安
- 聞こえに、不安がある
- 言葉の発達が、年齢に比べてゆっくりに感じる
- 指示が通らないことで、園や家庭での生活に、大きな支障がある
- 親の疲れが大きく、育児がつらい
よくある場面と声かけの例
遊んでいて、ごはんの呼びかけに反応しない場合の例です。
そばに行って、目線を合わせ、「ごはんだよ。ブロックは、ここに置いてね」と、ひとつだけ、具体的に伝えます。できたら、「ありがとう。おいしいごはんだよ」と、認めます。
まとめ
指示が通らないのは、わがままではなく、発達や、集中の特徴によることが多いです。近づいて、短く、具体的に伝えることで、伝わりやすくなります。聞こえや、発達に不安があるときは、専門家に相談しましょう。
参考にした情報
本記事は一般的な情報提供を目的としています。お子さまの発達について心配なことがあれば、小児科や自治体の相談窓口にご相談ください。
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