社会性を育てる8つのレベル。年齢別に、必要なもの・準備・やること・身につく力
社会性を、レベル1〜8まで一覧で解説。人と関わる段階から、友だちとの関わり、思いやり、協力、リーダーシップ、地域とのつながりまで、対象年齢の目安、必要なもの・準備、やること、身につく力をまとめました。

「友だちとうまく遊べるかな」「順番が待てない」。社会性は、人との関わりを通して、少しずつ育っていきます。ParentCoachの「社会性」では、この力を8つのレベルに分けて、身近な人との関わりから、友だち、集団、地域まで、関わりの範囲を広げながら段階的に育てていきます。この記事では、レベルごとの対象年齢の目安、必要なものと準備、どんなことをすればよいか、そして身につく力を一覧で紹介します。
社会性は、どう育つ?
社会性は、次のような経験を通して、少しずつ育ちます。
- 安心できる関わり:身近な大人との信頼関係が、他の人と関わる土台になる
- 一緒に遊ぶ:友だちと遊ぶ中で、譲る・待つ・伝えるを経験する
- ぶつかって学ぶ:けんかや失敗も、関わり方を学ぶ大切な機会になる
- 役に立つ喜び:誰かの役に立つ経験が、思いやりと自信につながる
年齢はあくまで目安です
各レベルに示す年齢は、「未経験のお子さまに向いている時期」の目安で、これより早い・遅いからといって問題はありません。分かりやすいよう、1歳未満は月齢、1歳以上は0.5歳(半年)刻みの概算で表示しています。また、レベルは年齢に関係なく選べます。お子さまの興味に合うレベルから始めてみてください。
8つのレベル早見表
| レベル | テーマ | 対象年齢の目安 | 身につく中心の力 |
|---|---|---|---|
| 1 | 人と関わる | 6か月〜2.5歳 | あいさつ、順番・共有 |
| 2 | 友だちと関わる | 1.5〜3.5歳 | 友だちと遊ぶ力、気持ちを伝える力 |
| 3 | 優しい言葉と助け合い | 2.5〜4.5歳 | 優しい言葉、助け合い |
| 4 | グループで遊ぶ | 3〜5歳 | グループで遊ぶ力、ルールを守る力 |
| 5 | 気持ちを伝え合う | 3.5〜5.5歳 | 謝る・許す力、友だちを作る力 |
| 6 | 聞いて協力する | 4〜6歳 | 人の話を聞く力、協力 |
| 7 | リーダーシップと多様性 | 4.5〜6.5歳 | まとめる力、違いを認める力 |
| 8 | 地域で役立つ | 5〜7.5歳 | 地域活動への参加、仲裁する力 |
各レベルの必要なもの・準備 早見表
| レベル | 必要なもの | 事前の準備 |
|---|---|---|
| 1 | 顔を見て遊べるおもちゃ・ぬいぐるみ、いないいないばあの絵本、児童館や広場(同世代と会える場所) | 同じ年ごろの子がいる場所に、定期的に出かける |
| 2 | ボール・積み木(共同で遊べる物)、気持ちを扱った絵本、公園・児童館 | 取り合いになりそうな物は、あらかじめ複数用意しておく |
| 3 | おままごとセット、優しい言葉を扱った絵本、ありがとうカード | 大人が、優しい言葉を使う姿を見せる |
| 4 | 簡単なボードゲーム、鬼ごっこなどの集団遊び、チーム分けの目印(ゼッケン・リボン) | ルールは、遊びの前に短く、分かりやすく伝える |
| 5 | 友だちと遊ぶ機会、仲直りカード(ごめんね・いいよ)、友情や仲直りの絵本 | けんかになったときの、仲直りの流れを家庭で共有しておく |
| 6 | 話し合いのカード、集団活動(習い事・地域の行事)、共同制作の材料 | 話を聞く場面で、聞くときのルール(口を閉じる・目を見る)を確認しておく |
| 7 | 話し合いの場面(家族会議)、多様性を扱った絵本、係・当番の表 | 家族の中で、話し合って決める機会をつくる |
| 8 | 地域行事の情報(お祭り・清掃活動)、年下の子と関わる機会、ボランティアの機会(地域の清掃・募金) | 地域の行事や活動を、家族で調べて参加を決める |
レベル1:人と関わる(6か月〜2.5歳ごろ)
身近な人とのやり取りを楽しみ、関わり方を学ぶ段階です。
取り組むスキル:挨拶をする/順番やものを共有する/目を見て笑顔で関わる/そばで遊ぶ/まねっこで関わる
必要なもの・準備
- 顔を見て遊べるおもちゃ・ぬいぐるみ
- いないいないばあの絵本
- 児童館や広場(同世代と会える場所)
- 準備:同じ年ごろの子がいる場所に、定期的に出かける
やること
- 「おはよう」「バイバイ」と、あいさつをする
- 「どうぞ」「ありがとう」で、物を渡す・受け取る
- 目を見て、笑顔で関わる
- 友だちのそばで、並んで遊ぶ
- まねっこ遊びを楽しむ
身につく力:あいさつ、順番・共有、目を見て関わる力、人への興味
レベル2:友だちと関わる(1.5〜3.5歳ごろ)
友だちとの遊びや会話を通して、協力する力を育てる段階です。

取り組むスキル:友だちと一緒に遊ぶ/気持ちを伝え合う/順番に話す/「いい?」と聞く/順番を待つ
必要なもの・準備
- ボール・積み木(共同で遊べる物)
- 気持ちを扱った絵本
- 公園・児童館
- 準備:取り合いになりそうな物は、あらかじめ複数用意しておく
やること
- 友だちと、同じ遊びを一緒に楽しむ
- 「かなしい」「うれしい」と、気持ちを伝え合う
- 順番に、話す・遊ぶ
- 「貸して」「いい?」と聞く
- 順番を待つ
身につく力:友だちと遊ぶ力、気持ちを伝える力、順番に話す力、待つ力
レベル3:優しい言葉と助け合い(2.5〜4.5歳ごろ)
思いやりのある言葉や行動を身につける段階です。
取り組むスキル:優しい言葉を使う/困っている人を助ける/仲間に入れてと言う/気づかいをする/お礼のマナーを身につける
必要なもの・準備
- おままごとセット
- 優しい言葉を扱った絵本
- ありがとうカード
- 準備:大人が、優しい言葉を使う姿を見せる
やること
- 「ありがとう」「ごめんね」を、日常で使う
- 困っている友だちに、声をかける
- 「入れて」と言って、仲間に入る
- 友だちの気持ちに気づいて、行動する
- お礼のマナーを身につける
身につく力:優しい言葉、助け合い、仲間に入る力、気づかい
レベル4:グループで遊ぶ(3〜5歳ごろ)
集団でのルールや遊びを楽しむ段階です。
取り組むスキル:グループで遊ぶ/ルールを守る/優しく断る/チームで役割を持つ/勝ったときのふるまい
必要なもの・準備
- 簡単なボードゲーム
- 鬼ごっこなどの集団遊び
- チーム分けの目印(ゼッケン・リボン)
- 準備:ルールは、遊びの前に短く、分かりやすく伝える
やること
- 数人のグループで、遊ぶ
- ルールを守って、遊ぶ
- 「今はいやだよ」と、優しく断る練習をする
- チームで、役割を分けて遊ぶ
- 勝ったとき・負けたときの、ふるまいを学ぶ
身につく力:グループで遊ぶ力、ルールを守る力、優しく断る力、役割、勝敗のふるまい
レベル5:気持ちを伝え合う(3.5〜5.5歳ごろ)
謝る・仲直りなど関係を整える段階です。
取り組むスキル:謝る・許す/友だちを作る/友だちの成功を喜ぶ/友だちとの関係を続ける/人のものを大切にする
必要なもの・準備
- 友だちと遊ぶ機会
- 仲直りカード(ごめんね・いいよ)
- 友情や仲直りの絵本
- 準備:けんかになったときの、仲直りの流れを家庭で共有しておく
やること
- 「ごめんね」と謝る・「いいよ」と許す練習をする
- 新しい友だちに、声をかける
- 友だちの成功を、一緒に喜ぶ
- 友だちとの関係を、続ける
- 人の物を大切に扱う
身につく力:謝る・許す力、友だちを作る力、成功を喜ぶ気持ち、関係を続ける力
レベル6:聞いて協力する(4〜6歳ごろ)
人の話を聞き、一緒に課題に取り組む段階です。
取り組むスキル:人の話を聞く/協力して取り組む/集団活動に参加する/自分の意見を言う/集団のルールを守る
必要なもの・準備
- 話し合いのカード
- 集団活動(習い事・地域の行事)
- 共同制作の材料
- 準備:話を聞く場面で、聞くときのルール(口を閉じる・目を見る)を確認しておく
やること
- 人の話を、最後まで聞く
- みんなで、一つの作品を作る
- 習い事などの集団活動に参加する
- 「私はこう思う」と、自分の意見を言う
- 集団のルールを守る
身につく力:人の話を聞く力、協力、集団活動に参加する力、自分の意見を言う力
レベル7:リーダーシップと多様性(4.5〜6.5歳ごろ)
違いを認め、まとめ役を経験する段階です。
取り組むスキル:みんなをまとめる/違いを認める/話し合って決める/公平に接する/仲間を支える
必要なもの・準備
- 話し合いの場面(家族会議)
- 多様性を扱った絵本
- 係・当番の表
- 準備:家族の中で、話し合って決める機会をつくる
やること
- みんなをまとめる役(リーダー)を経験する
- 自分と違う人(好み・考え方)がいることを知る
- 話し合って、みんなで決める
- 誰にでも、公平に接する
- 仲間を、支える
身につく力:まとめる力、違いを認める力、話し合う力、公平に接する力、仲間を支える力
レベル8:地域で役立つ(5〜7.5歳ごろ)
地域や集団の中で役に立つ経験をする段階です。
取り組むスキル:地域の活動に参加する/けんかを仲直りさせる/年下の子を助ける/ボランティアを体験する/地域でのふるまい
必要なもの・準備
- 地域行事の情報(お祭り・清掃活動)
- 年下の子と関わる機会
- ボランティアの機会(地域の清掃・募金)
- 準備:地域の行事や活動を、家族で調べて参加を決める
やること
- 地域の活動に、参加する
- けんかしている友だちの、仲直りを手伝う
- 年下の子を、助ける
- ボランティアを体験する
- 地域の人に、あいさつをする
身につく力:地域活動への参加、仲裁する力、年下を思いやる力、誰かの役に立つ経験、地域でのふるまい
関わり方のコツ
どのレベルでも共通する、親の関わり方のポイントは次のとおりです。
- 関わりを、無理に増やさない:人見知りや、一人遊びを好む子もいます。ペースを尊重しましょう
- けんかは、すぐに止めない:危険がなければ、少し様子を見て、必要なら気持ちの整理を手伝います
- 大人が、手本を見せる:あいさつ、ありがとう、ごめんねを、大人が先に使います
ParentCoachでは、各スキルの達成の様子に合わせて、次に取り組むアクティビティを提案します。
安全に楽しむための注意点
- 叩く・噛むなどの行動:危険な行動は、その場で止め、気持ちを受け止めたうえで、行動のルールを短く伝えます
- 年齢差のある遊び:年下の子と遊ぶときは、けがに注意し、大人が見守ってください
- 強い不安や、集団への強い拒否が続くとき:園や学校、自治体の相談窓口に相談してみてください
まとめ
社会性は、人との関わりの中で、少しずつ育ちます。うまくいかない経験も、大切な学びです。焦らず、お子さまのペースで、関わりの範囲を広げていきましょう。年齢に合ったレベルから、無理なく始められます。
本記事は一般的な情報提供を目的としています。お子さまの年齢や様子に合わせ、必ず大人が付き添って取り組んでください。