身体能力・健康を育てる8つのレベル。年齢別に、必要なもの・準備・やること・身につく力
身体能力・健康を、レベル1〜8まで一覧で解説。体を動かして遊ぶ段階から、自転車・鉄棒・縄跳びまで、対象年齢の目安、必要なもの・準備、親子でできるやること、身につく力をまとめました。

「運動が苦手にならないか心配」「何をして遊ばせればいい?」。体を動かす力は、遊びの中で自然に育ちます。ParentCoachの「身体能力・健康」では、この力を8つのレベルに分けて、全身を使って遊ぶところから、自転車・鉄棒・縄跳びまでを段階的に育てていきます。この記事では、レベルごとの対象年齢の目安、必要なものと準備、どんなことをすればよいか、そして身につく力を一覧で紹介します。
体を動かす力は、どう育つ?
文部科学省の「幼児期運動指針」では、幼児は様々な遊びを中心に、毎日、合計60分以上、楽しく体を動かすことが大切とされています。特定の運動を練習するより、多様な動きを経験することがポイントです。
- 多様な動き:走る・跳ぶ・投げる・登る・ぶら下がるなど、いろいろな動きを経験する
- 遊びの中で:「やらされる」より、「楽しい」が続ける力になる
- 外遊びを:公園や自然の中で、体全体を使う
- 生活リズム:しっかり食べて、動いて、眠る
年齢はあくまで目安です
各レベルに示す年齢は、「未経験のお子さまに向いている時期」の目安で、これより早い・遅いからといって問題はありません。分かりやすいよう、1歳未満は月齢、1歳以上は0.5歳(半年)刻みの概算で表示しています。また、レベルは年齢に関係なく選べます。お子さまの興味に合うレベルから始めてみてください。
8つのレベル早見表
| レベル | テーマ | 対象年齢の目安 | 身につく中心の力 |
|---|---|---|---|
| 1 | 体を動かして遊ぶ | 0〜1.5歳 | 全身を使う力、生活リズム |
| 2 | 体を使いこなす | 1〜3歳 | 手先の器用さ、バランス感覚 |
| 3 | 走る・跳ぶ・投げる | 2〜4歳 | 走る・跳ぶ力、投げる・受ける力 |
| 4 | ボールと遊具で遊ぶ | 2.5〜4.5歳 | ボールを操る力、遊具を使う力 |
| 5 | リズムに合わせて動く | 3〜5歳 | リズム感、柔軟性 |
| 6 | 器具を使いこなす | 4〜6歳 | 自転車に乗る力、ぶら下がる力 |
| 7 | 持久力とチーム運動 | 4.5〜6.5歳 | 持久力、仲間と運動する楽しさ |
| 8 | 運動を極める | 5〜7歳 | 縄跳び、体調に気づく力 |
各レベルの必要なもの・準備 早見表
| レベル | 必要なもの | 事前の準備 |
|---|---|---|
| 1 | 清潔で安全な床・マット、やわらかいボール、つかまり立ちできる安定した家具、靴(歩き始めたら) | 床の周りを片づけ、家具の角にクッション材を付ける |
| 2 | 手押し車、ボール、低い段差(低いステップ)、積み木・つまめる大きめの物 | 登ったり降りたりする場所に、マットを敷いておく |
| 3 | 公園の遊具、やわらかい大きめのボール、クッションや段ボール(障害物コース用) | 室内なら、障害物コースを作る場所を空けておく |
| 4 | ボール・風船、新聞紙を丸めた棒(バット代わり)、的にする段ボール、マット | ボールや風船で遊べる、広くて安全な場所を確保する |
| 5 | 音楽(リズム遊び用)、テープで作ったライン(平均台代わり)、マット、フープ | 床にビニールテープでラインを引く |
| 6 | 自転車(補助輪・ペダルなしバイク)、ヘルメット、鉄棒・うんてい(公園)、キックスケーター、ロープ・登り棒 | 自転車やキックスケーターは、安全な広い場所で、ヘルメットを着用して練習する |
| 7 | 運動しやすい服・靴、水筒、公園やハイキングコース、ボール | 水筒と帽子を用意し、休憩を入れられる計画にする |
| 8 | 縄跳び(体に合った長さ)、水筒、ストレッチ用のマット、いろいろなスポーツ用具 | 縄跳びは、ロープの真ん中を踏んで、持ち手が脇の下あたりにくる長さに調整する |
レベル1:体を動かして遊ぶ(0〜1.5歳ごろ)
全身を使った遊びを通して、基本的な体の動かし方に慣れる段階です。
取り組むスキル:全身を使って動く/健康な生活リズムを作る/外遊びを楽しむ/転がる・はう/立つ・歩く
必要なもの・準備
- 清潔で安全な床・マット
- やわらかいボール
- つかまり立ちできる安定した家具
- 靴(歩き始めたら)
- 準備:床の周りを片づけ、家具の角にクッション材を付ける
やること
- うつ伏せ・寝返り・はいはいを、たっぷりさせる
- 毎日、外に出て散歩や外気浴をする
- つかまり立ち・伝い歩きを、見守りながら促す
- 音のなる物に向かって、はう遊びをする
身につく力:全身を使う力、生活リズム、立つ・歩く力、外遊びを楽しむ気持ち
レベル2:体を使いこなす(1〜3歳ごろ)
手先や体全体をより細かく上手に使えるようになる段階です。
取り組むスキル:手先を使いこなす/体のバランスを取る/目と手を合わせて動かす/登る・降りる/ボールを蹴る
必要なもの・準備
- 手押し車
- ボール
- 低い段差(低いステップ)
- 積み木・つまめる大きめの物
- 準備:登ったり降りたりする場所に、マットを敷いておく
やること
- 積み木やひも通しで、手先を使う
- 片足で立つ遊び(ポーズ遊び)をする
- 低い段差を登ったり降りたりする
- ボールを蹴る遊びをする
身につく力:手先の器用さ、バランス感覚、目と手の協調、ボールを蹴る力
レベル3:走る・跳ぶ・投げる(2〜4歳ごろ)
基本的な運動の動きを身につける段階です。

取り組むスキル:走る・跳ぶ/投げる・受ける/障害物を乗り越える/ぶらんこ・すべり台で遊ぶ/跳び越える
必要なもの・準備
- 公園の遊具
- やわらかい大きめのボール
- クッションや段ボール(障害物コース用)
- 準備:室内なら、障害物コースを作る場所を空けておく
やること
- かけっこや、ジャンプを楽しむ
- ボールを投げたり受けたりする
- クッションや段ボールで、障害物コースを作って遊ぶ
- ぶらんこ・すべり台を楽しむ
- ロープやひもを跳び越える
身につく力:走る・跳ぶ力、投げる・受ける力、障害物を乗り越える力、跳び越える力
レベル4:ボールと遊具で遊ぶ(2.5〜4.5歳ごろ)
ボールや遊具を使い、動きを広げる段階です。

取り組むスキル:ボールを操る/遊具で体を動かす/打つ・たたく/安全に転ぶ・止まる/的あてゲームを楽しむ
必要なもの・準備
- ボール・風船
- 新聞紙を丸めた棒(バット代わり)
- 的にする段ボール
- マット
- 準備:ボールや風船で遊べる、広くて安全な場所を確保する
やること
- ボールを転がす・つく・キャッチする
- 遊具でいろいろな動きを試す
- 新聞紙の棒でボールを打つ
- 安全な転び方・止まり方を練習する
- 的当てゲームをする
身につく力:ボールを操る力、遊具を使う力、打つ力、的あてで力を調整する力
レベル5:リズムに合わせて動く(3〜5歳ごろ)
リズムやしなやかさを身につける段階です。
取り組むスキル:リズムに合わせて動く/体を柔らかく使う/平均台やライン上を歩く/体幹を鍛える/転がる運動をする
必要なもの・準備
- 音楽(リズム遊び用)
- テープで作ったライン(平均台代わり)
- マット
- フープ
- 準備:床にビニールテープでラインを引く
やること
- 音楽に合わせて、体を動かす
- 前屈や、ストレッチで体を柔らかく使う
- ライン上をバランスをとって歩く
- ポーズを保つ遊びで、体幹を鍛える
- マットの上で、ごろごろ転がる
身につく力:リズム感、柔軟性、バランス力、体幹
レベル6:器具を使いこなす(4〜6歳ごろ)
自転車や鉄棒など、器具を使った運動に挑戦する段階です。
取り組むスキル:自転車に乗る/鉄棒・うんていに挑戦する/キックスケーターに乗る/ロープ・登り棒に挑戦する/跳ねる運動を楽しむ
必要なもの・準備
- 自転車(補助輪・ペダルなしバイク)
- ヘルメット
- 鉄棒・うんてい(公園)
- キックスケーター
- ロープ・登り棒
- 準備:自転車やキックスケーターは、安全な広い場所で、ヘルメットを着用して練習する
やること
- 自転車やペダルなしバイクに乗る
- 鉄棒・うんていにぶら下がる
- キックスケーターで進む
- ロープや登り棒に挑戦する
- トランポリンなど、跳ねる運動を楽しむ
身につく力:自転車に乗る力、ぶら下がる力、バランス力、跳ねる力
レベル7:持久力とチーム運動(4.5〜6.5歳ごろ)
長く動く力と、仲間との運動を楽しむ段階です。
取り組むスキル:長く動く/みんなで運動する/素早く動く/ボールを使った集団遊び/坂道・山道を歩く
必要なもの・準備
- 運動しやすい服・靴
- 水筒
- 公園やハイキングコース
- ボール
- 準備:水筒と帽子を用意し、休憩を入れられる計画にする
やること
- 長い散歩やハイキングを楽しむ
- 家族や友だちと、鬼ごっこなどの運動をする
- 素早く動くゲーム(しっぽとり)で遊ぶ
- ボールを使った集団遊びをする
- 坂道や、山道を歩く
身につく力:持久力、仲間と運動する楽しさ、素早く動く力、チームワーク
レベル8:運動を極める(5〜7歳ごろ)
技術を磨き、自分の体調を管理する段階です。
取り組むスキル:縄跳びに挑戦する/体調を自分で気づく/いろいろなスポーツを体験する/正しい姿勢を保つ/準備運動・整理運動をする
必要なもの・準備
- 縄跳び(体に合った長さ)
- 水筒
- ストレッチ用のマット
- いろいろなスポーツ用具
- 準備:縄跳びは、ロープの真ん中を踏んで、持ち手が脇の下あたりにくる長さに調整する
やること
- 縄跳びで、前跳びを連続してできるよう練習する
- 「のどが渇いた」「疲れた」など、自分の体調に気づく
- いろいろなスポーツを体験する
- 準備運動・整理運動を、自分で行う
- 正しい姿勢を意識する
身につく力:縄跳び、体調に気づく力、スポーツへの興味、準備運動の習慣
関わり方のコツ
どのレベルでも共通する、親の関わり方のポイントは次のとおりです。
- 競争より、楽しさ:勝ち負けより、「動いて楽しい」を大切にします
- 得意・不得意は個人差:苦手な動きを無理にさせず、得意な遊びから広げます
- 親も一緒に動く:一緒に走る、跳ぶが、子どもの意欲を引き出します
ParentCoachでは、各スキルの達成の様子に合わせて、次に取り組むアクティビティを提案します。
安全に楽しむための注意点
- 熱中症:暑い日は、水筒と帽子を用意し、こまめに休憩をとりましょう。体調が悪そうなときは、無理をさせないでください
- 自転車のヘルメット:2023年4月から、すべての自転車利用者に、ヘルメット着用が努力義務になっています。保護者は、幼児や児童にヘルメットをかぶらせるよう努める必要があります
- 遊具や場所:年齢に合った遊具を選び、目を離さないでください。ボールや自転車を使うときは、車道や交通のある場所を避けてください
まとめ
体を動かす力は、特別な運動より、毎日の外遊びや家の中の遊びで育ちます。毎日、合計60分を目安に、楽しく体を動かしてみてください。お子さまの年齢に合ったレベルから、無理なく始められます。
参考にした情報
本記事は一般的な情報提供を目的としています。お子さまの年齢や様子に合わせ、必ず大人が付き添って取り組んでください。