家庭生活・社会理解を育てる8つのレベル。年齢別に、必要なもの・準備・やること・身につく力
家庭生活・社会理解を、レベル1〜8まで一覧で解説。家族や身近なルールを知る段階から、近所・仕事・マナー・お金・メディア・多様な人々まで、対象年齢の目安、必要なもの・準備、やること、身につく力をまとめました。

「信号のルールを、どう教えれば?」「お金のことはいつから?」。家庭や社会のしくみは、生活の中で少しずつ理解が広がります。ParentCoachの「家庭生活・社会理解」では、この力を8つのレベルに分けて、家族や身近なルールから、近所、公共のマナー、お金、メディア、世界の人々まで、視野を段階的に広げていきます。この記事では、レベルごとの対象年齢の目安、必要なものと準備、どんなことをすればよいか、そして身につく力を一覧で紹介します。
社会の理解は、どう広がる?
社会への理解は、家庭から始まり、少しずつ外へ広がっていきます。
- 家庭:家族の役割や、家の中のルールを知る
- 近所・地域:近所の人、お店、公共の場所を知る
- 社会のルール:交通・マナー・お金・メディアのルールを知る
- 広い世界:多様な人々や、世の中の出来事に関心を持つ
年齢はあくまで目安です
各レベルに示す年齢は、「未経験のお子さまに向いている時期」の目安で、これより早い・遅いからといって問題はありません。分かりやすいよう、1歳未満は月齢、1歳以上は0.5歳(半年)刻みの概算で表示しています。また、レベルは年齢に関係なく選べます。お子さまの興味に合うレベルから始めてみてください。
8つのレベル早見表
| レベル | テーマ | 対象年齢の目安 | 身につく中心の力 |
|---|---|---|---|
| 1 | 家族や身近な社会を知る | 1.5〜3.5歳 | 家族への理解、身近なルールの理解 |
| 2 | 社会とつながる | 2.5〜4.5歳 | 地域への関心、責任ある行動 |
| 3 | 近所と仕事を知る | 3〜5歳 | 近所の理解、いろいろな仕事 |
| 4 | マナーと安全 | 3.5〜5.5歳 | 公共のマナー、安全に行動する力 |
| 5 | お金と環境 | 4〜6歳 | お買い物の経験、環境を大切にする心 |
| 6 | 文化と地図 | 4.5〜6.5歳 | 行事や文化の理解、地図の理解 |
| 7 | 情報とルール | 5〜7歳 | メディアとの付き合い方、ルールを考える力 |
| 8 | 社会に関わる | 5.5〜8歳 | 多様性の理解、社会に貢献する心 |
各レベルの必要なもの・準備 早見表
| レベル | 必要なもの | 事前の準備 |
|---|---|---|
| 1 | 家族の写真・家族の絵本、家の中の身近な物(電話・スプーン・ブラシ)、安全グッズ(コンセントカバーなど) | 家の中の危険な場所・物を、大人が先に確認して整える |
| 2 | 地域や近所の写真、家族行事の写真、近所の人へのあいさつ | 近所を散歩して、出会う人にあいさつをする |
| 3 | 町や地図の絵本、仕事の図鑑・絵本、おもちゃの電話・連絡カード | 家の住所・電話番号を、子どもにも分かる形(カード)にしておく |
| 4 | 信号・標識のカード、交通安全の絵本、反射材付きの小物 | 実際の道路で、親子で交通ルールを確かめる時間をとる |
| 5 | おもちゃのお金・買い物ごっこセット、エコバッグ、リサイクル用の箱、乗り物・野菜の図鑑 | お店での買い物は、子どもがお金を渡す役をやってみる |
| 6 | 行事の絵本(七夕・お正月・ひな祭りなど)、地図、お客様対応ごっこの道具、伝統遊び(かるた・こま・けん玉) | 季節の行事を、家庭で一緒に体験する |
| 7 | 家庭のルール表、タイマー、貯金箱(貯める・使う・分けるの3つ)、ネットの安全を扱った絵本 | 家族で、メディアを使う時間・場所のルールを話し合っておく |
| 8 | 世界地図・地球儀、国旗カード、子ども向けニュースや新聞、ボランティアの情報 | 家族で、気になったニュースを話題にする時間をつくる |
レベル1:家族や身近な社会を知る(1.5〜3.5歳ごろ)
家族の役割や、身近な社会のルールに触れる段階です。
取り組むスキル:家族について知る/身近なルールを知る/家の中の物の使い方を知る/家の中の安全を知る
必要なもの・準備
- 家族の写真・家族の絵本
- 家の中の身近な物(電話・スプーン・ブラシ)
- 安全グッズ(コンセントカバーなど)
- 準備:家の中の危険な場所・物を、大人が先に確認して整える
やること
- 家族それぞれの役割や、名前を確かめる
- 「靴は脱ぐよ」など、身近なルールを知る
- 電話やスプーンなど、家の物の使い方を知る
- 「熱い」「危ない」など、家の中の安全を知る
身につく力:家族への理解、身近なルールの理解、物の使い方、家の中の安全
レベル2:社会とつながる(2.5〜4.5歳ごろ)
地域や社会の中での自分の行動を考える段階です。

取り組むスキル:地域や社会に関心を持つ/責任ある行動をする/家族の行事を楽しむ/近所の人と関わる
必要なもの・準備
- 地域や近所の写真
- 家族行事の写真
- 近所の人へのあいさつ
- 準備:近所を散歩して、出会う人にあいさつをする
やること
- 近所の人・お店・公園に関心を持つ
- 使った物を戻すなど、責任のある行動をする
- 誕生日やお正月などの、家族行事を楽しむ
- 近所の人と、あいさつをする
身につく力:地域への関心、責任ある行動、行事を楽しむ気持ち、近所の人との関わり
レベル3:近所と仕事を知る(3〜5歳ごろ)
近所の様子や、いろいろな仕事を知る段階です。
取り組むスキル:近所を知る/いろいろな仕事を知る/困ったときの連絡を知る/公共の場所を知る
必要なもの・準備
- 町や地図の絵本
- 仕事の図鑑・絵本
- おもちゃの電話・連絡カード
- 準備:家の住所・電話番号を、子どもにも分かる形(カード)にしておく
やること
- 近所を散歩して、お店や施設を見つける
- 消防署・お店・駅など、いろいろな仕事を知る
- 困ったときの連絡先(家の電話番号や住所)を知る
- 図書館や公園など、公共の場所を知る
身につく力:近所の理解、いろいろな仕事、困ったときの連絡、公共の場所の理解
レベル4:マナーと安全(3.5〜5.5歳ごろ)
公共の場のマナーと安全な行動を知る段階です。
取り組むスキル:公共のマナー/安全に行動する/天気や季節に合わせた行動/交通ルールを守る
必要なもの・準備
- 信号・標識のカード
- 交通安全の絵本
- 反射材付きの小物
- 準備:実際の道路で、親子で交通ルールを確かめる時間をとる
やること
- 電車や図書館などで、静かにするなどのマナーを知る
- 「飛び出さない」など、安全に行動する
- 天気や季節に合わせた服装を選ぶ
- 信号や横断歩道のルールを守る
身につく力:公共のマナー、安全に行動する力、季節に合わせた行動、交通ルール
レベル5:お金と環境(4〜6歳ごろ)
買い物や環境への関心を持つ段階です。

取り組むスキル:お買い物をする/環境を大切にする/乗り物や交通を知る/食べ物の故郷を知る
必要なもの・準備
- おもちゃのお金・買い物ごっこセット
- エコバッグ
- リサイクル用の箱
- 乗り物・野菜の図鑑
- 準備:お店での買い物は、子どもがお金を渡す役をやってみる
やること
- お店で、お金を払って買い物をする
- ごみの分別や、節水など、環境を大切にする
- 電車・バスなどの乗り物を知る
- 野菜がどこから来るのかを、調べる
身につく力:お買い物の経験、環境を大切にする心、乗り物の理解、食べ物の由来
レベル6:文化と地図(4.5〜6.5歳ごろ)
行事や地域の文化、地図を知る段階です。
取り組むスキル:行事や文化を知る/地図で場所を知る/お客様への対応/伝統遊びを体験する
必要なもの・準備
- 行事の絵本(七夕・お正月・ひな祭りなど)
- 地図
- お客様対応ごっこの道具
- 伝統遊び(かるた・こま・けん玉)
- 準備:季節の行事を、家庭で一緒に体験する
やること
- 季節の行事や、その意味を知る
- 地図で、家や近所の場所を探す
- 来客のあいさつやお茶出しを、ごっこ遊びで練習する
- かるた・こま・けん玉など、伝統遊びを体験する
身につく力:行事や文化の理解、地図の理解、お客様への対応、伝統遊びの経験
レベル7:情報とルール(5〜7歳ごろ)
メディアや時間のルールを理解する段階です。
取り組むスキル:メディアと付き合う/ルールを考える/貯める・使う・分ける/ネットの安全を知る
必要なもの・準備
- 家庭のルール表
- タイマー
- 貯金箱(貯める・使う・分けるの3つ)
- ネットの安全を扱った絵本
- 準備:家族で、メディアを使う時間・場所のルールを話し合っておく
やること
- テレビ・動画・ゲームの、家庭のルールを一緒に決める
- 「どうしてルールが必要か」を、家族で考える
- お小遣いを、「貯める・使う・分ける」に分けてみる
- ネットで、個人情報を教えないなどのルールを知る
身につく力:メディアとの付き合い方、ルールを考える力、お金の使い方、ネットの安全
レベル8:社会に関わる(5.5〜8歳ごろ)
多様な人々と社会に目を向ける段階です。
取り組むスキル:多様な人がいることを知る/社会に貢献する/世の中の出来事に関心を持つ/世界の国や文化を知る
必要なもの・準備
- 世界地図・地球儀
- 国旗カード
- 子ども向けニュースや新聞
- ボランティアの情報
- 準備:家族で、気になったニュースを話題にする時間をつくる
やること
- 肌の色・言葉・文化が違う、いろいろな人がいることを知る
- 地域の清掃や募金など、社会に貢献する経験をする
- 身近なニュースについて、話し合う
- 世界の国旗や、文化を調べる
身につく力:多様性の理解、社会に貢献する心、世の中への関心、世界の国・文化の理解
関わり方のコツ
どのレベルでも共通する、親の関わり方のポイントは次のとおりです。
- 実際の場面で教える:横断歩道・お店・電車など、体験しながら伝えます
- 「どうして」を説明する:ルールを、理由と一緒に伝えます
- 大人が、手本を見せる:信号を守る、ごみを分別するなど、行動で示します
ParentCoachでは、各スキルの達成の様子に合わせて、次に取り組むアクティビティを提案します。
安全に楽しむための注意点
- 交通安全:道路では、必ず手をつなぎ、飛び出しに注意してください。自転車に乗るときのヘルメット着用も、保護者が促しましょう
- メディア:日本小児科医会は、2歳までのテレビ・ビデオ視聴は控えること、メディアに接する総時間を制限することを提言しています。家庭のルールを、家族でつくりましょう
- ネット・個人情報:名前・住所・学校名などを、ネット上で教えないことを、繰り返し伝えてください
まとめ
家庭や社会のしくみは、日常の体験を通して、少しずつ理解が広がります。散歩、買い物、行事など、身近な場面で「どうしてだろう」を一緒に話してみてください。お子さまの年齢に合ったレベルから、無理なく始められます。
参考にした情報
本記事は一般的な情報提供を目的としています。お子さまの年齢や様子に合わせ、必ず大人が付き添って取り組んでください。