ParentCoach
成長ガイド

情緒・感情教育:気持ちを育てる8つのレベル。年齢別に、必要なもの・準備・やること・身につく力

情緒・感情教育を、レベル1〜8まで一覧で解説。自分や相手の気持ちに気づく段階から、怒りや悲しみへの対処、自己肯定感、気持ちの振り返りまで、対象年齢の目安、必要なもの・準備、やること、身につく力をまとめました。

ParentCoach 運営チーム約10分で読めます
泣いている女の子を、お母さんがやさしく抱きしめて頭をなでている様子

「すぐかんしゃくを起こす」「気持ちをうまく言えない」。気持ちとの付き合い方は、少しずつ身についていきます。ParentCoachの「情緒・感情教育」では、この力を8つのレベルに分けて、自分や相手の気持ちに気づくところから、怒りや悲しみへの対処、自己肯定感、気持ちの振り返りまでを段階的に育てていきます。この記事では、レベルごとの対象年齢の目安、必要なものと準備、どんなことをすればよいか、そして身につく力を一覧で紹介します。

気持ちの力は、どう育つ?

気持ちの力は、次のような経験の積み重ねで育ちます。感情に、良い・悪いはありません。

  • 気づく:今の気持ちに気づき、言葉にする
  • 受け止めてもらう:どんな気持ちも、まず受け止めてもらう
  • 落ち着ける:気持ちが大きく揺れたとき、落ち着く方法を知る
  • 相手を思う:相手にも気持ちがあると知る

年齢はあくまで目安です

各レベルに示す年齢は、「未経験のお子さまに向いている時期」の目安で、これより早い・遅いからといって問題はありません。分かりやすいよう、1歳未満は月齢、1歳以上は0.5歳(半年)刻みの概算で表示しています。また、レベルは年齢に関係なく選べます。お子さまの興味に合うレベルから始めてみてください。

8つのレベル早見表

レベルテーマ対象年齢の目安身につく中心の力
1気持ちに気づく1〜3歳自分の気持ちに気づく力、相手の気持ちを考える力
2気持ちと付き合う2〜4歳気持ちを落ち着ける力、気持ちを伝える力
3気持ちを言葉にする2.5〜4.5歳気持ちの言葉、落ち着く方法
4気持ちの理由と優しさ3〜5歳気持ちの理由を考える力、優しさを行動にする力
5相手の立場と怒り3.5〜5.5歳相手の立場で考える力、怒りへの対処
6悲しみと感謝4〜6歳悲しみと向き合う力、感謝を伝える力
7自分を大切にする4.5〜6.5歳自分のよさに気づく力、人を励ます力
8気持ちを振り返る5〜7.5歳気持ちを記録する力、立ち直る力

各レベルの必要なもの・準備 早見表

レベル必要なもの事前の準備
1表情の絵本・顔カード、鏡、ぬいぐるみ気持ちを表す絵本を、いくつか用意しておく
2感情カード(顔のイラスト)、落ち着けるコーナー(クッションなど)、深呼吸を助けるおもちゃ(風船・シャボン玉)家の中に、落ち着ける小さなコーナーをつくる
3気持ちの言葉カード・絵本、落ち着くためのグッズ、お話(絵本)気持ちの言葉(うれしい・悲しい・くやしい・びっくり)を、カードにして見える場所に置く
4気持ちの理由が分かる絵本、感情日記のノート、お手紙カード寝る前などに、1日の気持ちを話す時間を決める
5気持ちを扱った絵本・ごっこ遊びの人形、怒りをクールダウンする方法のカード、ぬいぐるみ怒ったときの落ち着き方(深呼吸・数える)を、事前に決めておく
6感謝カード、悲しい気持ちを扱った絵本、緊張する場面(発表・初めての場所)の練習緊張しやすい場面は、事前に練習しておく
7ほめカード、鏡、前向きな言葉のリスト「今日のよかったこと」を話す時間を、毎日つくる
8気持ちの記録ノート・カレンダー、気持ちを表すシール、夢や希望を書くカード毎日、気持ちを記録する時間(寝る前など)を決める

レベル1:気持ちに気づく(1〜3歳ごろ)

自分や相手の気持ちに気づき、言葉にする段階です。

取り組むスキル:自分の気持ちに気づく/相手の気持ちを考える/安心して甘える/表情で気持ちを伝える

必要なもの・準備

  • 表情の絵本・顔カード
  • ぬいぐるみ
  • 準備:気持ちを表す絵本を、いくつか用意しておく

やること

  • 「うれしいね」「かなしいね」と、気持ちを言葉にして代弁する
  • ぬいぐるみを使って、「痛かったね」と相手の気持ちを考える
  • 甘えたいときは、しっかり受け止める
  • 表情で気持ちを伝える遊びをする

身につく力:自分の気持ちに気づく力、相手の気持ちを考える力、安心して甘える力、表情で伝える力

レベル2:気持ちと付き合う(2〜4歳ごろ)

自分の気持ちをコントロールし、うまく表現する段階です。

取り組むスキル:気持ちを落ち着ける/気持ちを伝える/体の感覚に気づく/イライラを伝える

必要なもの・準備

  • 感情カード(顔のイラスト)
  • 落ち着けるコーナー(クッションなど)
  • 深呼吸を助けるおもちゃ(風船・シャボン玉)
  • 準備:家の中に、落ち着ける小さなコーナーをつくる

やること

  • 気持ちが高ぶったとき、抱っこや深呼吸で落ち着く
  • 「イヤだ」と、言葉で伝える
  • 「ドキドキする」など、体の感覚に気づく
  • イライラしたことを、言葉で伝える

身につく力:気持ちを落ち着ける力、気持ちを伝える力、体の感覚に気づく力、イライラを伝える力

レベル3:気持ちを言葉にする(2.5〜4.5歳ごろ)

気持ちを表す言葉を増やし、落ち着く方法を知る段階です。

取り組むスキル:気持ちの言葉を知る/落ち着く方法を知る/自分を励ます/お話の気持ちを考える

必要なもの・準備

  • 気持ちの言葉カード・絵本
  • 落ち着くためのグッズ
  • お話(絵本)
  • 準備:気持ちの言葉(うれしい・悲しい・くやしい・びっくり)を、カードにして見える場所に置く

やること

  • 気持ちを表す言葉を、少しずつ増やす
  • 深呼吸や数を数えるなど、落ち着く方法を知る
  • 「大丈夫、できる」と、自分を励ます言葉を言う
  • 絵本の主人公の気持ちを、想像して話す

身につく力:気持ちの言葉、落ち着く方法、自分を励ます力、お話の気持ちを考える力

レベル4:気持ちの理由と優しさ(3〜5歳ごろ)

気持ちの理由を考え、思いやりを行動にする段階です。

取り組むスキル:気持ちの理由を考える/優しさを行動にする/嬉しさを分かち合う/許す気持ちを持つ

必要なもの・準備

  • 気持ちの理由が分かる絵本
  • 感情日記のノート
  • お手紙カード
  • 準備:寝る前などに、1日の気持ちを話す時間を決める

やること

  • 「どうしてそう思ったの?」と、気持ちの理由を考える
  • 優しさを、行動にする(手伝う・声をかける)
  • うれしい気持ちを、家族で分かち合う
  • 許す気持ちを持つ

身につく力:気持ちの理由を考える力、優しさを行動にする力、うれしさを分かち合う力、許す気持ち

レベル5:相手の立場と怒り(3.5〜5.5歳ごろ)

相手の立場で考え、怒りを扱う段階です。

腕を組んでむくれている男の子に、お父さんが向き合って話しかけている様子
怒っている気持ちも、まずは受け止めてから。落ち着いたら、「何がいやだったの?」と気持ちを聞いてみましょう。

取り組むスキル:相手の立場で考える/怒りに対処する/うらやましい気持ちに対処する/けんかのとき相手を思いやる

必要なもの・準備

  • 気持ちを扱った絵本・ごっこ遊びの人形
  • 怒りをクールダウンする方法のカード
  • ぬいぐるみ
  • 準備:怒ったときの落ち着き方(深呼吸・数える)を、事前に決めておく

やること

  • 相手の立場になって、考える
  • 怒ったとき、深呼吸や数を数えるなどで対処する
  • うらやましい気持ちを、言葉にする
  • けんかのときに、相手の気持ちを思いやる

身につく力:相手の立場で考える力、怒りへの対処、うらやましい気持ちへの対処、思いやり

レベル6:悲しみと感謝(4〜6歳ごろ)

悲しい気持ちに向き合い、感謝を伝える段階です。

取り組むスキル:悲しい気持ちと向き合う/感謝を伝える/緊張や不安に対処する/がっかりを受け止める

必要なもの・準備

  • 感謝カード
  • 悲しい気持ちを扱った絵本
  • 緊張する場面(発表・初めての場所)の練習
  • 準備:緊張しやすい場面は、事前に練習しておく

やること

  • 悲しい気持ちを、否定せずに、言葉にして向き合う
  • 「ありがとう」を、言葉やカードで伝える
  • 緊張や不安を、深呼吸や声かけで和らげる
  • 思い通りにならなかったときの、がっかりを受け止める

身につく力:悲しみと向き合う力、感謝を伝える力、緊張・不安への対処、がっかりを受け止める力

レベル7:自分を大切にする(4.5〜6.5歳ごろ)

自己肯定感を育て、人を励ます段階です。

取り組むスキル:自分のよさに気づく/人を励ます/気持ちを大切にする/前向きな言葉を自分にかける

必要なもの・準備

  • ほめカード
  • 前向きな言葉のリスト
  • 準備:「今日のよかったこと」を話す時間を、毎日つくる

やること

  • 自分のよいところを、探して言う
  • 友だちや家族を、励ます
  • 自分の気持ちを、大切にする
  • 「きっとできる」「まあいいか」など、前向きな言葉を自分にかける

身につく力:自分のよさに気づく力、人を励ます力、気持ちを大切にする力、前向きな言葉

レベル8:気持ちを振り返る(5〜7.5歳ごろ)

気持ちを記録し、乗り越える力を育てる段階です。

ノートに絵や文字をかきながら、その日のことを記録している女の子
絵や言葉で、その日の気持ちを記録。書くことで、自分の気持ちに気づきやすくなります。

取り組むスキル:気持ちを記録する/立ち直る力/夢や希望を持つ/気づきと落ち着きを育てる

必要なもの・準備

  • 気持ちの記録ノート・カレンダー
  • 気持ちを表すシール
  • 夢や希望を書くカード
  • 準備:毎日、気持ちを記録する時間(寝る前など)を決める

やること

  • その日の気持ちを、絵や言葉、シールで記録する
  • つらかったことから、立ち直った経験を振り返る
  • 夢や希望を持ち、語る
  • 深呼吸などで、気持ちを落ち着けて、気づきを言葉にする

身につく力:気持ちを記録する力、立ち直る力、夢や希望を持つ力、気づきと落ち着き

関わり方のコツ

どのレベルでも共通する、親の関わり方のポイントは次のとおりです。

  • 気持ちは否定しない:「泣かないの」より、「悲しかったね」と受け止めます
  • 行動には線を引く:気持ちは受け止め、叩く・物を投げるなどの行動は、ルールとして伝えます
  • 大人自身も、気持ちを言葉にする:「ママは今、ちょっと疲れているの」と、手本を見せます

ParentCoachでは、各スキルの達成の様子に合わせて、次に取り組むアクティビティを提案します。

安全に楽しむための注意点

  • 強い不安や落ち込みが長く続くとき:日常生活に支障があるほど続く場合は、かかりつけの小児科や、自治体の相談窓口に相談してください
  • 無理に感情を引き出さない:話したくないときは、「話したくなったら聞くよ」と待ちましょう

まとめ

気持ちとの付き合い方は、練習して少しずつ上手になります。どんな気持ちも、まず受け止めてもらえる経験が、お子さまの心の土台になります。年齢に合ったレベルから、無理なく始められます。

本記事は一般的な情報提供を目的としています。お子さまの年齢や様子に合わせ、必ず大人が付き添って取り組んでください。

#情緒#感情教育#感情#自己肯定感#思いやり#ParentCoach

ParentCoachなら、今日から親子のかかわりを習慣にできます。

お子さまのプロフィールを登録するだけで、今日のおすすめアクティビティが届きます。

無料でツールを始める