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成長ガイド

探究心・科学的思考を育てる8つのレベル。年齢別に、必要なもの・準備・やること・身につく力

ParentCoachの「探究心・科学的思考」を、レベル1〜8まで一覧で解説。各レベルの対象年齢の目安、家にあるもので用意できる準備物、親子でできる具体的なやること、身につく力に加え、磁石・電池・水遊びの安全上の注意もまとめました。

ParentCoach 運営チーム約12分で読めます
科学館のプラズマボールに指で触れて、じっと見入っている男の子

「なんで?」「これ、なに?」。子どもの探究心は、日常のあらゆる場面で顔を出します。ParentCoachの「探究心・科学的思考」では、この力を8つのレベルに分けて、段階的に育てていきます。この記事では、レベルごとの対象年齢の目安、必要なものと準備、どんなことをすればよいか、そして身につく力を一覧で紹介します。

探究心・科学的思考は、どう育てる?

科学的思考というと、難しい実験や知識を想像しがちですが、幼児期に大切なのは次の流れを体験することです。

  1. 見つける:身の回りの物や自然を、よく見る・触る
  2. 疑問を持つ:「なんで?」「どうなるかな?」と思う
  3. 予想する・試す:自分なりの答えを考えて、確かめてみる
  4. 記録する・比べる:結果を残して、違いや共通点を探す
  5. 調べて伝える:本で調べたり、人に話したりする

この流れが、レベル1〜8で少しずつ深まっていきます。教えるより「一緒に不思議がる」ことが、いちばんの近道です。

年齢はあくまで目安です

各レベルに示す年齢は、「未経験のお子さまに向いている時期」の目安で、これより早い・遅いからといって問題はありません。分かりやすいよう、1歳以下は月齢、それ以上は0.5歳(半年)刻みの概算で表示しています。また、レベルは年齢に関係なく選べます。お子さまの興味に合うレベルから始めてみてください。

8つのレベル早見表

レベルテーマ対象年齢の目安身につく中心の力
1不思議を見つける6か月〜2.5歳観察する力、疑問を持つ力
2確かめて考える1.5〜3.5歳予想して試す力、調べる力
3自然の変化に気づく2.5〜4.5歳変化に気づく力、世話をする力
4ものの性質を調べる3〜5歳違いを見分ける力、性質を考える力
5力と仕組みを知る3.5〜5.5歳仕組みへの興味、予想と確認の力
6記録して比べる4〜6歳記録する力、比較する力
7原因を考える4.5〜6.5歳原因と結果を考える力、工夫する力
8自分で調べて伝える5〜7歳調べる力、説明・発表する力

各レベルの必要なもの・準備 早見表

レベル必要なもの事前の準備
1葉っぱ・小石・どんぐりなどの自然物、水遊び用の容器、タオル汚れてもよい服を着る。外で拾える場所(公園・散歩道)を決めておく
2水を入れたたらい、浮きそう・沈みそうな物(スポンジ・コルク・小石・ブロック)、子ども向け図鑑、拾った物を入れる箱たらいに水をはる。試す物を数種類そろえる
3植物の種(朝顔・豆類・ひまわりなど)、土、鉢や空き容器、じょうろ、絵日記帳、空き缶・紙コップ・たこ糸種まきの場所と時期を決める。糸電話は紙コップに穴をあけて糸を通しておく
4浮く・沈むを試す素材(木・金属・プラスチック・紙)、懐中電灯、透明のコップ、砂糖・塩、絵の具や食紅、虫めがね暗くできる部屋を用意する。色水はコップに水を入れて並べておく
5大きめのおもちゃ用磁石と試す物(クリップ・コイン・アルミホイル・木)、ペットボトル・ストロー・風船・ボール、坂にする板、下じき、細かい紙、電池と豆電球(あれば)磁石は誤飲しない大きさか確認する。坂は板やダンボールで角度を変えられるようにする
6観察ノート・スケッチブック、色えんぴつ、計量カップ・キッチンスケール・ものさし、分類用の葉や貝殻、付せん・シール観察する対象(植物や生き物)を決める。記録の日(毎日・数日おき)を決める
7空き箱・ペットボトル・紙コップ・ストロー・輪ゴム・テープ、子ども用はさみ、紙・ブロック・積み木、重り用の小さなブロック、体の図鑑工作の材料をまとめて出しておく。作った物を試す場所(机・床)を空ける
8図鑑・科学絵本、調べたことをまとめる紙・ペン、月の満ち欠けの記録表、ごみ分別用の袋、リサイクル工作用の空き箱図書館や図鑑で調べる時間をつくる。夜空が見える窓や場所を確認しておく

レベル1:不思議を見つける(6か月〜2.5歳ごろ)

身の回りの物や自然に興味を持ち、「なぜ?」を見つける最初の段階です。

取り組むスキル:よく観察する/「なぜ?」と考える/五感で感じる/自然にふれて遊ぶ

必要なもの・準備

  • 葉っぱ、小石、どんぐりなどの自然物(外で拾う)
  • 水遊びができる容器や、洗面器
  • 汚れてもよい服と、拭くタオル

やること

  • 散歩で見つけた自然物を、触って、においをかいで、じっくり見る
  • 水や泥、草花に触れて遊び、感触を楽しむ
  • 不思議そうにしているとき、「なんだろうね」と一緒に眺める

身につく力:観察力、好奇心、五感の感度、感じたことを言葉にする力

レベル2:確かめて考える(1.5〜3.5歳ごろ)

疑問を持ったことを、実際に試したり、調べたりする段階です。

取り組むスキル:試してみる/調べて知る/集めて分ける/予想する

必要なもの・準備

  • 水を入れたたらい、浮きそうな物・沈みそうな物(スポンジ、コルク、小石、ブロックなど)
  • 子ども向けの図鑑や絵本
  • 拾い集めた物を入れる箱やトレー

やること

  • 「浮くかな?沈むかな?」と予想してから、水に入れて確かめる
  • 予想と結果を比べて、「当たったね」「外れたね」と楽しむ
  • 図鑑を一緒に開いて、気になった物を調べる
  • 拾った物を仲間分けする

身につく力:予想する力、試して確かめる力、調べる習慣、分類の基礎

レベル3:自然の変化に気づく(2.5〜4.5歳ごろ)

生き物や天気の変化に気づく段階です。

取り組むスキル:生き物を育てる/天気・季節に気づく/音の不思議を調べる/植物の成長を観察する

必要なもの・準備

  • 育てる植物の種(朝顔、豆類、ひまわりなど。台所の豆や野菜のヘタでも可)と、土、鉢や空き容器
  • じょうろ、または水を入れるカップ
  • 観察用の絵日記帳
  • 音の実験用に、空き缶や紙コップ、たこ糸(糸電話)

やること

  • 種をまいて、毎日水やりをし、芽が出る様子を見る
  • 天気や季節の違い(暑い・寒い、花・葉)を話題にする
  • 糸電話や太鼓遊びで、音が伝わる・大小・高低を試す

身につく力:変化に気づく力、世話を続ける力、季節や天気への理解、音の性質への興味

レベル4:ものの性質を調べる(3〜5歳ごろ)

素材や光など、ものの性質を確かめる段階です。

科学館で、虫めがねを使って色のついた液体をじっくり観察している女の子
虫めがねで、小さな違いをじっくり観察。「どんな色?どんな形?」と声をかけてみましょう。

取り組むスキル:素材の違いを調べる/光と影で遊ぶ/混ぜる・溶かす/拡大して見る

必要なもの・準備

  • 浮く・沈むを試す身近な素材(木、金属、プラスチック、紙など)
  • 懐中電灯、影絵に使う物
  • 透明のコップ、砂糖、塩、絵の具や食紅(色水用)
  • 虫めがね

やること

  • 素材ごとに、浮く・沈むを予想して試す
  • 部屋を暗くして、懐中電灯で影の大きさや形を変える
  • 砂糖や塩が水に溶ける様子を見る。色水を混ぜて色が変わるのを楽しむ
  • 虫めがねで、葉っぱの筋や砂つぶを見る

身につく力:素材の違いを見分ける力、性質を考える力、細かい特徴に気づく観察力

レベル5:力と仕組みを知る(3.5〜5.5歳ごろ)

磁石や水・空気の働きなど、目に見えない力に気づく段階です。

取り組むスキル:磁石で遊ぶ/水や空気の働きを試す/転がる・落ちる不思議/静電気・電気の不思議

必要なもの・準備

  • 大きめで、おもちゃ用の安全な磁石と、くっつく物・くっつかない物(クリップ、コイン、アルミホイル、木、プラスチックなど)
  • ペットボトル、ストロー、風船、ボール
  • 坂にする板やダンボール、転がす物(ボール、ブロック、缶)
  • 下じきや風船、細かくちぎった紙(静電気用)
  • 電池と豆電球のセット(あれば)

やること

  • 磁石にくっつく物を予想し、試して、結果を2つに分ける
  • ストローや水鉄砲で、水や空気が動く様子を確かめる
  • 坂の角度を変えて、転がる速さを比べる
  • 下じきで髪の毛を立たせたり、風船を壁にくっつけたりして、静電気を体験する

身につく力:目に見えない力への興味、予想と確認を繰り返す力、結果を整理する力

レベル6:記録して比べる(4〜6歳ごろ)

観察を記録し、比べながら考える段階です。

取り組むスキル:観察を記録する/比べて考える/量って比べる/生き物や物を分類する

必要なもの・準備

  • 観察ノートやスケッチブック、色えんぴつ
  • 計量カップ、キッチンスケール、ものさし
  • 分類用の葉っぱ、貝殻、どんぐり、生き物カードなど
  • 付せんやシール

やること

  • 植物や生き物を、毎日または数日おきに絵と言葉で記録する
  • 二つの物を見比べて、違いを言葉にする
  • 容器やはかりで、水や物の量・重さを比べる
  • 形や色で仲間分けをして、分け方の理由を説明する

身につく力:記録する習慣、比較する力、数量への感覚、分類・整理する力

レベル7:原因を考える(4.5〜6.5歳ごろ)

「〜したから〜になった」と、原因と結果を考える段階です。

科学館で、体の仕組みを紹介する展示をのぞき込んでいる男の子
体の仕組みの展示に夢中。「どうして動くのかな?」と一緒に考えるのが、原因を考える第一歩です。

取り組むスキル:原因と結果を考える/仕組みを作る/体の不思議を知る/もの作りで仕組みを試す

必要なもの・準備

  • 空き箱、ペットボトル、紙コップ、ストロー、輪ゴム、テープ、はさみ(子ども用)
  • 紙、ブロック、積み木(タワーや橋づくり用)
  • 体の図鑑、聴診器のおもちゃ(あれば)
  • 作った物を試すための重り(小さなブロックなど)

やること

  • うまくいった・いかなかった理由を、「どうしてかな?」と一緒に考える
  • ゴムの力で走る車、風で動く風車など、簡単な仕組みのおもちゃを作る
  • 紙や積み木で橋やタワーを作り、どれだけ丈夫か試す。うまくいかなければ改良する
  • 走ったあとに脈がどう変わるか、体の仕組みを確かめる

身につく力:原因を考える論理的思考、工夫・改良する力、仕組みを理解する力、粘り強さ

レベル8:自分で調べて伝える(5〜7歳ごろ)

自分の疑問を調べ、発見を人に伝える最終段階です。

取り組むスキル:自分の疑問を調べる/発見を伝える/宇宙や地球を知る/環境や資源を調べる

必要なもの・準備

  • 図鑑、科学絵本、必要に応じて図書館や子ども向けの動画
  • 調べたことをまとめる紙、ペン、ホワイトボード
  • 月や星を観察する夜の空、月の満ち欠けを書く記録表
  • ごみの分別に使う袋や、リサイクル工作用の空き箱

やること

  • 自分の「調べてみたいこと」を1つ決めて、本や実験で調べる
  • 分かったことを絵や図にまとめ、家族に順を追って発表する
  • 月や星を観察して、日ごとの変化を記録する
  • ごみの分別や節水など、自分にできることを考えて行動する

身につく力:自分で疑問を立てて調べる力、説明・発表する力、宇宙や環境への視野、社会とのつながり

関わり方のコツ:「答えを教えない」

どのレベルでも共通する、親の関わり方のポイントは次の3つです。

  • すぐに答えを教えない:「なんでだと思う?」と、まず子どもの考えを聞く
  • 間違いを否定しない:予想が外れることも、大切な発見として一緒に楽しむ
  • ステップは焦らない:できなくても、次に進むより「もう一度試す」ほうが力になります

ParentCoachでは、各スキルの達成の様子に合わせて、次に取り組むアクティビティを提案します。

安全に楽しむための注意点

科学あそびは、身近な道具を使う分、思わぬ事故にも注意が必要です。

  • 磁石:小さな磁石や、強力なネオジム磁石は、飲み込むと消化管に穴があくなど、重大な事故につながります。3歳未満はもちろん、口に物を入れる癖が残る間は、大きくて安全なおもちゃ用の磁石を選び、目を離さないでください
  • ボタン電池:飲み込むと短時間でも消化管が傷つく危険があります。電池を使う実験は、必ず大人がそばにつき、ボタン電池は子どもの手の届かない所に保管してください
  • 小さな物:どんぐり、小石、ビーズなど、トイレットペーパーの芯を通る大きさの物は誤飲の危険があります。低年齢のうちは、必ず見守ってください
  • 水遊び:浅い水でも、溺れる事故は起こります。数センチの水でも、目を離さないでください
  • 虫めがね:太陽を直接見たり、日光を集めたりしないよう、あらかじめ伝えておきましょう。目を傷めたり、火災につながる場合があります
  • 食べ物・薬品:実験で使う物は、口に入れてよい物か確認します。台所の洗剤や薬品は使わないでください

まとめ

探究心・科学的思考は、「不思議を見つける」から「調べて伝える」まで、8つのレベルで少しずつ深まります。特別な道具はいりません。家にある物や散歩道の自然が、そのまま実験室です。お子さまの年齢に合わせて、まずは今日、一緒に「なんでだろう?」と不思議がることから始めてみてください。

参考にした情報

本記事は一般的な情報提供を目的としています。実験や遊びの際は、お子さまの年齢や様子に合わせ、必ず大人が付き添ってください。

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